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漢方ブログ

【和歌山の漢方専門家が解説】
つらい便秘、”漢方で”
体質から改善しませんか?
症状・タイプ別の対応策。

1.「とりあえず下剤」
   から卒業しませんか?

お腹が張って苦しい、何日もお通じがなくてすっきりしない。そんなつらい便秘の症状に悩まされ、つい手近な市販の下剤や医療機関の下剤に頼ってしまう方は少なくないでしょう。しかし、その場しのぎで下剤を使い続けることは、根本的な解決にはならず、かえって薬への依存や大腸の不調を招くこともあります。  

 

西洋医学が症状そのものに直接アプローチするのに対し、漢方医学は「なぜ便秘になっているのか」という根本原因に目を向けます。漢方では、便秘は単なる便の滞りではなく、身体全体のバランスの乱れが引き起こす一つのサインと捉えられます。ストレス、冷え、体内の潤い不足など、その原因は一人ひとり異なります。  この考え方の奥深さこそが、漢方の強みです。

 

便秘薬と聞くと一つの種類を思い浮かべるかもしれませんが、漢方には多くの処方が存在します。これは、一人ひとりの体質や症状の背景にある原因が異なるため、それぞれに最適なアプローチが必要だからです。一見複雑に思えるこの多様性こそが、あなたの身体に本当に合った、オーダーメイドの治療を可能にするのです。

この記事では、和歌山で漢方相談を行う「COCO漢方薬局」の専門家が、漢方の視点から便秘の原因を解き明かし、ご自身のタイプに合った漢方薬を見つけるための知識を詳しく解説します。つらい便秘のサイクルから抜け出し、身体の内側から健やかな毎日を取り戻すための一歩を、ここ和歌山から踏み出してみませんか。

便秘に悩む女性

2.あなたの便秘はどのタイプ?
  漢方独自の視点で原因を探る

漢方では、便秘を主に4つのタイプに分類して考えます 。ご自身の症状と照らし合わせながら、どのタイプに近いかチェックしてみましょう。

 

1.熱秘(ねっぴ)

熱による乾燥タイプ

身体に余分な熱がこもることで起こる便秘です 。

 

症状チェックリスト

□ 便が硬く、乾燥している

□ お腹が張って苦しいことがある

□ 顔が赤くなりやすい、のぼせやすい

□ 冷たい飲み物をよく飲みたくなる

□ 口や舌が乾きやすい

□ 口内炎ができやすい  

 

熱をとりのぞき、潤すアプローチを。  便が硬く、ウサギの糞のようになってしまうのは、腸内の水分(潤い)が不足しているサインです。このタイプには、熱を冷まし、腸を内側から潤して、便を自然に滑りやすくする漢方薬が適しています。  

 

2.気秘(きっぴ)

ストレスによる滞りタイプ  

ストレスや緊張によって「気」の流れが滞り、腸の蠕動(ぜんどう)運動がスムーズに行えなくなることで起こる便秘です 。いわゆる「ストレス性便秘」がこれにあたります。

 

症状チェックリスト

□ 便意はあるのにすっきり出ない

□ 残便感がある

□ コロコロした便や細い便が出る

□ 便秘と下痢を繰り返すことがある

□ お腹がガスで張りやすい

□ ゲップやおならが多い

□ イライラしやすい

□ ため息が出やすかったりする  

 

乱れた「気」の流れを整えるアプローチを。  ストレスは自律神経を乱し、「気」の流れを滞らせて腸の機能を低下させます。このタイプには、気の巡りを改善し、腸の過度な緊張を和らげる漢方薬が中心となります。    

 

3.気虚秘(ききょひ)

出す力がないパワー不足タイプ

「気」、つまり排便に必要なエネルギーが不足している状態です 。  

 

症状チェックリスト

□ 便意はあるが、いきむ力が出ない

□ 排便後にどっと疲れる

□ 普段から疲れやすい、倦怠感が強い

□ 食欲がない、胃下垂気味である  

 

エネルギーを「補う」アプローチを。 疲労で体のエネルギーが不足していたりすると、腸を動かす力そのものが弱ってしまいます。このタイプには、下剤で刺激するのではなく、身体の根本的な力不足を補う漢方薬が選ばれます。疲労感が強く、便意はあっても「いきむ力」が湧かないという方には、胃腸の働きを高めて「気」を補い、体全体のエネルギーレベルを引き上げることで、自力で排便できる力を養います。病後や術後で体力が落ちている方の便秘にも用いられます。  

 

4.血虚・陰虚秘(けっきょひ)

腸が乾燥する潤い不足タイプ  

身体を潤す「血」や「陰(体液)」が不足し、腸内が乾燥して便が硬くなる状態です 。特に高齢者や女性に多く見られます。これは「腸燥便秘(ちょうそうべんぴ)」とも呼ばれます。

症状チェックリスト

□ コロコロと硬い便が出る

□ 肌が乾燥しやすい、髪にツヤがない

□ 顔色が悪い、爪がもろい

□ めまいや立ちくらみがすることがある  

 

腸を「潤す」アプローチを。 腸を内側から潤して、便を自然に滑りやすくする漢方薬が適しています。  

 

5.寒秘(かんぴ):

  冷えによる機能低下タイプ  

身体、特にお腹の「冷え」によって腸の働きが鈍くなり、便を送り出す力が弱まることで起こる便秘です。

 

症状チェックリスト

□ お腹や手足が冷えやすい

□ 腹痛を伴うことがある

□ 温めると楽になる

□ 尿の色が薄く、量が多い

□ 夜間に尿意が強くなる

□ 温かい飲食物を好む      

 

お腹を「温める」アプローチを。  身体が冷えていると、腸を動かす力そのものが弱ってしまいます。このタイプには、お腹を温める漢方薬が選ばれます。お腹を内側からポカポカと温め、血行を促進し、弱った腸の蠕動運動を活発にします 。      

 

このように、ご自身の症状を漢方の視点で分析することで、ただの下剤では解決しなかった不調の根本原因が見えてきます。これは、自分に合った治療法を見つけるための重要な第一歩です。この知識は、専門家との相談をより有意義なものにし、あなた自身が治療の主役となる手助けとなります。 

便秘のための漢方薬

3.漢方と合わせて実践したい、
​  便秘解消のための生活養生

漢方薬は体質改善の大きな助けとなりますが、その効果を最大限に高めるためには、日々の生活習慣(養生:ようじょう)を見直すことが不可欠です。薬だけに頼るのではなく、身体が本来持つ力を引き出すための習慣を身につけましょう。

3.1 食事:腸を育む食生活

毎日の食事が、あなたの腸内環境を作ります。

 

▶食物繊維をバランス良く

食物繊維には、水に溶けて便を柔らかくする「水溶性食物繊維」(こんにゃく、わかめ、ひじき、果物など)と、水に溶けずに便のカサを増して腸を刺激する「不溶性食物繊維」(ごぼう・れんこんなどの根菜類、きのこ類、豆類など)があります。どちらか一方に偏らず、両方をバランス良く摂ることが大切です 。

 

▶発酵食品で腸活を

味噌、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える「腸活」の基本です。善玉菌が元気に活動できる腸内環境は、スムーズな排便の土台となります。

 

▶十分な水分補給

便の約80%は水分です。水分が不足すると便は硬くなり、排泄しにくくなります。特に朝起きた後の一杯の水は、腸を目覚めさせるスイッチになります。

 

▶体を温める食材を

冷えタイプの便秘(寒秘)の方は、生姜、ねぎ、にんじん、かぼちゃなど、体を温める作用のある食材を意識的に取り入れましょう。

3.2 運動:腸を刺激する習慣

適度な運動は、血行を促進し、停滞しがちな腸の動きを活発にします。

 

▶ウォーキング

毎日20~30分程度のウォーキングは、全身の血流を良くし、腸に心地よい刺激を与えます。

 

▶腸を刺激するストレッチ

便秘解消には、腹部をひねったり、伸ばしたりするストレッチが効果的です。特に、腰回りの深層筋である「腸腰筋」を意識したストレッチは、腸の働きを直接的にサポートします。

 

▶簡単なストレッチ例

1.仰向けに寝て、両膝を立てます。

2.息を吐きながら、両膝を抱えて胸に引き寄せ、5秒キープします。

3.息を吸いながら、ゆっくりと元に戻します。これを数回繰り返します。

3.3 生活習慣:リズムを作る

日々の何気ない習慣が、お通じのリズムを整えます。

 

▶朝食後のトイレタイム

食事をすると、胃に食べ物が入った刺激で大腸が動き出す「胃・結腸反射」が起こります。特に朝食後は便意が起こりやすいゴールデンタイム。たとえ便意がなくても、毎朝決まった時間にトイレに座る習慣をつけましょう。

 

▶お腹を冷やさない

お腹の冷えは腸の働きを鈍らせる大敵です 。夏場でも腹巻きをしたり、冷たい飲食物を控えたりして、お腹を温めることを心がけましょう。これは「寒秘」タイプの方だけでなく、すべての方にとって重要です。

 

▶ストレスを溜めない

「気秘」タイプの原因となるストレスは、万病のもと。趣味の時間を持ったり、ゆっくり入浴したり、自分なりのリラックス方法を見つけて、心と体の緊張を解きほぐしましょう。

4.和歌山で便秘や漢方のお悩みは
「COCO漢方薬局」へご相談ください

ここまでお読みいただき、便秘には様々なタイプがあり、それぞれに適した漢方薬や養生法が存在することをご理解いただけたかと思います。COCO漢方薬局では、お客様一人ひとりのお話をじっくりと伺うことから始めます。

 

漢方独自の診断方法である「四診(ししん)」に基づき、便の状態だけでなく、食事、睡眠、ストレス、女性であれば月経の状態など、一見関係ないと思われることまで丁寧にお尋ねします 。それは、あなたの身体が発している小さなサインを受け止め、不調の根本原因を突き止めるために不可欠なプロセスだからです。

 

私たちは、単に薬をお渡しするだけの場所ではありません。あなたの体質を解き明かし、最適な漢方薬をご提案し、食事や生活習慣のアドバイスまで含めて、あなたが健やかな毎日を取り戻すまで、親身に寄り添い続けます。

 

和歌山の皆様が、つらい症状から解放され、心からの笑顔で過ごせる日を一日でも早く迎えられるよう、全力でサポートさせていただくことが私たちの使命です。 長引く便秘のお悩み、もう一人で抱え込まないでください。快適でスッキリとした毎日への第一歩は、専門家との対話から始まります。

 

どうぞ、お気軽に「COCO漢方薬局」までご相談ください。

便秘のための漢方カウンセリング

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COCO漢方薬局では、お一人おひとりとじっくりお話をお伺いするため、完全予約制となっております。周りを気にすることなく、あなたの悩みを安心してお話しいただける空間をご用意しています。

 

初回カウンセリング特典

初めての方でも安心してご相談いただけるよう、特別なご案内です。カウンセリング(60分〜90分 / 3,500円・税込)を受けられた後、漢方薬を1週間分以上ご購入いただいた場合、カウンセリング料は無料とさせていただきます 。まずはお気軽にお問い合わせください。

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